ストリング(ガット)と一言で言っても、様々な種類があります。
ここでは、構造による差について説明します。
はじめに
こちらの投稿でご紹介しましたが、ガットは素材によって分類されます。
大きく3つに分かれますが、この中で主にナイロン素材のストリングは3つの構造に分類できます。
「モノフィラメント構造」「マルチフィラメント構造」「モノ&マルチ併用構造」の3つです。
モノフィラメント構造について
まずはモノフィラメント構造です。
これは1本の芯の周囲に細い糸を配置した構造です。
反発力が強く、しっかりとした打球感が特徴です。
また、芯になる太い糸があるため、耐久性があります。
マルチフィラメント構造について
次にマルチフィラメント構造です。
これは細い糸を束ねた構造となっています。
(実際には1000本以上の糸が束になっています)
ソフトな打球感が特徴ですが、芯となる糸がないため、耐久性は高くありません。
モノ&マルチ併用構造について
これは前述したモノフィラメント構造とマルチフィラメント構造の特徴を併せ持つ構造です。
ここまで3つ紹介しましたが、
「モノ」か「マルチ」の2種類を抑えたらOKです!
どうやって見分けるの?
お店で商品を手にとってみてください。
多くの商品は断面図のイラストや写真がパッケージに記載されています。
断面図を見たときに、
1本太い芯がある=モノ
細い糸の集合体=マルチ
と思っていただければよいです。
中には断面図のないパッケージもありますので、不安であれば店員さんに質問してみましょう!
まとめ
3つの構造を紹介しました。
が、ガットを選ぶ際に意識してほしいのは次のことです。
1.打感は「ソフト」がよいか「ハード」がよいか
打ちごたえしっかり!という方は「モノ」
衝撃少な目でソフトな打球感!という方は「マルチ」
2.練習頻度はどのくらいか
正直初心者~初級者くらいであれば、どちらでもすぐに切れるということはありません。
しかし、ある程度ストロークが打て、ラリーが成立するようになると、
マルチ構造は痛みが目立つようになります。
※毛糸のほつれのような毛羽立ちが出てきます。
交換(張替え)のサインがわかるからよいと考える人もいますが、
週2~3回テニスをするようであれば、
モノの方が耐久性が高いのでお勧めしやすいです。
3.手首や肘への負担
モノとマルチを比較すると、マルチの方が打球時の衝撃を吸収してくれます。
怪我の予防という観点からマルチを選択する方もいます。
最終的には「使用する方が何を優先するか」です。
体格や使うラケットによってもお勧めは変わります。
万人にお勧めという商品は残念ながらありません。
(もちろん勧めやすい商品、勧めづらい商品というのはありますが)
まずは、「なんでもいいからお勧めで!」という状況を卒業し、自分で興味を持ってストリングを選んでもらえたら幸いです。