【補足】スナップバックについて考察

ストリング(ガット)

前回記事にした”スナップバック”という現象。

これについて少し詳細に記載します。
なぜか!?理由は1つです。

それは、「スナップバック=素晴らしいもの」と考える人が多い気がするからです。
スナップバックが多い=良いラケット、良いストリングと考えがちかなと。

ではスナップバックしづらいラケットはダメなのか!?

そうではありません。
一長一短あるので、正しく理解いただいた上でラケットやストリングを選んでほしいと思います。

今日はそんなスナップバックの話(詳細編)。

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スナップバックについて考える~詳細編~

おさらい~スナップバックとは!?~

スナップバックとは何でしょう。
こちらの記事も併せて確認いただければと思いますが、要は打球時のストリングの動き(たわんで戻る)です。

このずれた後の戻る動きにより”回転がかかる”というわけですね。

イメージしづらければ指でやってみるとわかりやすいと思います。
具体的には”パーの手でボールを打ってトップスピンをかけてみる”とよいです。

手でボールを打ってスピンをかけようとすると、”ボールを指の部分で捕え(乗せ)、上方向にひっかけて回転をかける”と思います。
この動きがスナップバックです。

ここだけ聞くと”スナップバック=スピンがかかる素晴らしい現象”となる人もいます。
そんなスナップバックにはメリデメがあります。
当たり前といえば当たり前ですね。。。

スナップバックのメリット

まずはメリットから。

メリットの1つ目。
これは既に記載の通り”回転がかかる”ということでしょう。
下の図の通りストリングが下方向にたわんだ後、復元する際の動きでボールにトップスピンがかかるというものですね。

テニスガット/スナップバックで適切な硬さを判断する

メリットの2つ目。
1つ目と共通する部分もあるのですが、ストリングは下方向にズレて上方向に戻ります。
※あくまでもドライブ系のスイングを前提として記載しています。

その結果、ボールに回転がかかる(メリット1)ことに加え、弾道が上がりやすくなります。
結果としてネットミスの軽減につながります。

メリットの3つ目。
ボールの軌道があがることもあり飛距離が出やすいです。
スイングが遅めの方でもパワー(飛距離)を得ることができる点はメリットです。

スナップバックのデメリット

次にデメリットについて記載していきます。

まず1つ目
”予想できない飛びが出る”というものです。
メリットで記載しましたが、スナップバックにより弾道があがり、飛距離が出やすくなります。
スナップバックが程よく起きているときは良いのですが、ストリングが動きすぎると”意図しない飛距離”が出るときがあります。

コントロールできないというか、自分のスイングの感覚とはかけ離れた飛び方になるときがある。
私にとってはまさに”暴発”というイメージでした。

特にハードヒットしようとした時に起こっていた現象だったと記憶しています。

デメリットの2つ目。
ストリングの摩耗が速いです。あっという間に削れて切れる。

私はフラットドライブ系のプレーヤーなのでE-zoneやRevo3.0などを使用しているときはストリングが切れた記憶はありません。
シングルスの試合も出場して1日5試合とかもありましたが、ちょっと凹んだ?位の消耗でした。

が、スナップバックをウリにしていたWilsonのスピンシリーズを使用していた時は”ポリを張ってもかなりの頻度で切れていました”

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メリット、デメリットのまとめ

いったんまとめます。

【メリット】
〇 回転がかかりやすい
〇 弾道をあげやすい(ネットとの距離をとりやすい)
〇 少ないパワーでも飛距離やスピードを出せる(アシスト感がある)


【デメリット】
× 計算できない飛びが出る(コントロール性が悪い)
× ストリングへの負荷が大きく切れやすくなる

スナップバックの発生に関する要素

ここまでメリデメを確認しました。
これはあくまでもスナップバックという現象がもたらす影響ですね。

では、スナップバックの量はどのように決まるのでしょうか
次はスナップバックの量を決める要素について確認します。

要素1~ストリングパターン~

前述しましたが、スナップバックは打球時のストリングのズレが絡んでいます。

縦の糸が動いて戻る動きですね。

縦糸の動きやすさというのは横糸の本数の影響を受けます。
横糸は縦糸に編み込む形で張ってあります。
そのため、横糸の本数が多い方が、縦糸を抑える力が強くなるため、縦糸の動きが制限されます

なので同じフェイスサイズであれば16×19より18×20の方がスナップバックは少なくなります。

この特性を利用してスピン性能を向上させたラケットの代表例が”Sラケ(Wilson)”だと思います。
登場当時は”スピンモンスター”と呼ばれていたモデルですね。

縦糸より横糸の本数が多いのが当たり前。
ですが、Sラケは縦糸>横糸となっており、縦18本×横16本等のパターンになっています。


テニスラケット ウイルソン(Wilson) ウルトラ100 S V3.0(ULTRa100 S V3.0)WR043411U+

これにより縦糸が動く動くwww
驚異的にスナップバックします。

が、私には合わず、前述のようにコントロールしきれず手放しましたが。
Wilsonのラケット自体は大好きでずっと使用していましたが、これだけは合わなかった。。。
もちろん好み問題ですので、人によってはこれが良いという人もいます!

要素2~テンション~

縦糸が動きやすい=スナップバックが起きやすいです。
つまり、テンションによって以下のような影響がでます。

横糸のテンションが高い=縦糸を押さえつける力が強い=縦糸は動きづらい
横糸のテンションが低い=縦糸を押さえつける力が弱い=縦糸が動きやすい

横糸のテンションは低い方がスナップバックは起こりやすくなります。
縦と横でテンションを変える理由の1つになっていると思います。

ちなみに私は現在、縦47ポンド×横44ポンドで張っています。

要素3~ストリング自体の摩擦~

ストリングの動きがないとスナップバックはありません。

そのため、表面に凹凸加工がされたストリング(例えば〇〇ラフ)はスナップバックしづらいです。
表面がツルツルのポリエステル系ストリングはスナップバックしやすいですね。

ナイロン系でも表面がザラっとしているシンセティック等は動きづらい。
一方で表面がオイリーな感じのする製品(例えばXR3やレクシス等)は動きやすいです。


テクニファイバー エックスアール3 1.25/1.30mm 200m ロール Tecnifibre XR3 テニスガット ストリング

スナップバックを使いこなすには!?

スナップバックがあることで、スピンはかかりやすく、パワーについてもアシスト感を得ることができます。

これ自体は非常によいことだと思います。

一方でアスリート向けのモデルによくあるフェイスサイズ90インチ台、ストリングパターンが18×20のラケットのようなコントロール性能は損なわれます。

こういった競技志向ラケットは使い手のスイングなりにしかボールが飛びません。
なので使用者のフィーリングとボールの飛び方が一致しやすい。

一方スナップバックしすぎるセッティングで使用すると、使用者の感覚以上にアシストが働いてしまい、コントロールが難しくなる傾向があります

そのため、”Sラケ”のようにそもそもストリングが動きやすいラケットでは少し硬めに張る、ストリングを変更する等して、使用者のフィーリングに合うスナップバックが起こるように調整する必要があると考えます。

何事もそうですが、やり過ぎはよくないということですね!
最終的には感覚の世界ですので、”絶対の正解”はありません。
人によって正解は違うのが当たり前!

スナップバックに関する要素を多少意識して用具やセッティングを考えるだけでも良いと思います。
盲目的に選ばないよう注意いただければ幸いです!

自粛のオンパレードでスポーツすらしづらいご時世ですが、できる範囲でテニスを楽しみましょう(^O^)/

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