「グロメット」と言われてどこのことか分かりますでしょうか。
テニスラケットのバンパー的存在、フレームを保護してストリングが通る部分。
そう、それがグロメットです。
パーツだけをお見せするとこんな感じ。
このグロメットですが、プラスチック製なので使用しているうちに欠けたり、割れたりします。
特にストリングの結び目になる部分やラケットのトップ部分は損傷しやすい部分です。
そんなグロメット、損傷する前提ということもあり各メーカーからグロメットのみの販売がされています。
現行モデルならほぼ入手できると思いますし、1つ前のモデルなら取り寄せ可能なことも多いです。
※店頭で売っているケースは見たことがないです。基本取り寄せになると思った方がよいですね。
損傷したグロメットを交換する
今回は生徒さんのラケットのグロメット(結び目部分)が経年劣化で割れてしまい、ストリングとフレームが直接接触するようになっていたため交換することになりました。
まずはストリングをすべて切って、フレームのみの状態にします。
次にグロメットを外していきます。
スロート部分は比較的容易に外すことができるモデルが多いです。
ストリングの結び目が来ることもあり得ないので、ほぼ無傷のグロメットであることが多く、軽くグロメットを外側に向けて押せば、この写真のようにすぐ外すことができます。
次に外しやすいのは両サイド。
結び目でつぶれている個所がありますが、ちょっと引っ張れば外れることが多いと思います。
硬いようであればペンチなどでつぶれた箇所を穴の形に合わせて整える、または潰れて広がった部分を切断してしまうと簡単に外れます。
外したら新しいグロメットをフレームの穴に合わせて押し込んでいきます。
フレームのサイド、およびトップ部分は曲線的で、かつグロメットも長いため、ちょっと難しいです。
フレームの穴に対して真っすぐグロメットが入ってこず、斜めになってしまうのでフレームの内側に引っかかることが多いです。
グロメットとフレームの穴がずれているのがわかるかと思います。
こうなると押し込んだとしても決して出てきてくれません。
そこで、フレームの穴に千枚通しを突っ込んでグロメットが斜めに入っていくのを矯正します。
イメージ的にはこんな感じですね!
これはもう通ったところですが、先端を突っ込みながらリードとして使い、押し込んでいきます。
端っこから順番にすると最後が苦しくなりやすいので真ん中から両サイド均等に進めるのがお勧めです。
この作業を繰り返すとすべて通すことができます。
慣れている、もしくは通しやすいフレームなら10分もかからないくらいでしょうか。
グロメットが割れたままとなっている方、是非フレーム自体を買い替える前にグロメット交換を検討してみてはいかがでしょうか。
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