生徒さんが「コーチ、このラケットってやっぱり変?」とラケットを持ってきました。
変とは!?
普通に使っている人の多いラジカルじゃね?
と思ってラケットを見ているうちにふと違和感を覚える。
なんだか、、、フェイスサイズが異常に大きい?
というか、、、面の形がおかしい!?
そう、おそらくはストリングを張り上げた時点で何かミスがあったのでしょう。
面の形が正常な形ではなく、とっても細長くなっていたのです( ;∀;)
そのお写真がコチラ!!
同じラジカルSを重ねて撮影したものです。
デザインは違いますがスペック(フェイスサイズと形)は同じものです。
手前のラケットが生徒さんのもの、奥の最新モデルは試打ラケです。
トップ側を揃えて撮影しましたが、スロートのブリッジ部分が明らかにずれている。
フレーム変形の原因
前述しましたが、ストリングの張り方に問題があってこうなったと考えられます。
どのラケットでもストリングを張るときは縦糸を張り上げてから横糸を張ります。
縦糸を張る過程で縦につぶれます(横に広がります)。
そして横糸を張る過程で横につぶれます(縦に広がります)。
ただ、縦横ともにきっちりと張り上げることによって、元の形に戻ります。
テンションのかかり方を想像してもらえば変形の理屈もお分かりいただけると思います。
張替えに不慣れな学生バイト君を見ていると、縦はきちんとテンションをかけれているが、横糸で緩んでしまって縦につぶれた(少し横長な)仕上がりになっていることがあります。
が、今回のように縦長のラケットは今まで見たことがありません。
というかここまで変形したらさすがに途中で気づきそう、、、
縦のテンションをかけれておらず、横糸だけしっかりと(必要以上に?)テンションがかかった結果だと思います。
はっきりとはわかりませんが、、、
今回のラケット、前回張替えをされた際は縦横ともに48ポンドを指定したそうです。
結び目も確認しましたが、1本張りでしたので、縦糸だけを緩ますことは難しい状況。
なぜこうなった!?
幸い、ストリングをすべて切った瞬間に概ね元通りの形に復元してくれ、フレームをチェックしてもヒビ等の痛みも見受けられませんでした。
さっそく私が張り上げたところ、試打ラケと同じフェイス形状で仕上がりました。
というか、正直どうやっても縦横48ポンドで張れば最初に掲載した写真のようになりませんw
感覚的ですが縦40ポンドで横50ポンドとかで張ってしまったのではないかと言いたくなる歪み方でした。
※やったことないのでそのテンションで張ればあそこまで歪むのかもわかりませんが、、、
あそこまで歪むとスイートスポットの形も変わりますし、フレーム自体にも優しくありません。
最悪使用中に折れるのではないでしょうか。
皆さんも張替えに出した後、仕上がったラケットは必ず確認してあげてください。
さすがにここまでのケースは希少でしょうが、目飛ばし(クロスが編み込めていない状態)なんかがあれば速やかに張り上げてもらったお店に言って張りなおしてもらいましょう!
ということで、今回は非常に歪んだラケットのお話でした!
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