【打球感激変】張りたてのストリングは一味違う

前回4年ぶりにストリングが切れて張替えた猛者の話を書きました。

先日、レッスンで4年ぶりの「張りたてラケット」でテニスをされたのですが、当然ながら張り替え前、張り替え後のギャップが大きく、その感想が非常に面白かったので紹介したいと思います。

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張替え前と張替え後の打感の違い

今回の生徒さんは4年という、とんでもない年月が経過していましたが、ストリングは一般的に3か月も経てば「使用頻度にかかわらず性能は劣化しきっている」と言われています。

もちろん、素材によって性能劣化のスピードに多少の差はありますが、何を張っていても半年もたてばストリングが本来もっている性能は0になると思ってよいです。

長きにわたり性能0といってよい状態のストリングでテニスをしていた生徒さん。
それが突然「性能100」の状態に戻ったのですから、その影響は大きかったようです。
※今回、レッスン当日の午前中に張り上げましたので、張りたてといって差し支えない状態です。

そんな生徒さんの感想がコチラ( *´艸`)

・打球感が柔らかい
・先週までは板で打っていたみたいで、今はストリングがちゃんと仕事している気がする
・回転量、弾きともに張替え前よりアップしている
・従来の感覚で打つと少し飛びすぎてる、慣れが必要

要はストリングの弾力が回復したため、打感が柔らかくなった。
そして反発力が回復したことにより弾きがよくなったということですね。
ただし、ギャップが大きいから慣れが必要と認識するに至ると。

ちなみに、今回は「安く済ませてほしい」&「ナイロン系で」という希望でしたのでバボラ社のスパイラルテックSGという廃盤になるストリングを採用。
私も時々ハイブリッドの横で使っていますが、クセがなく弾きのよい使い勝手抜群のストリングです。
廃盤ということもあり、特価になっています。ロールで1万円を切る優秀なやつです!

ストリングの性能劣化を考える

伸びる

ストリングが「どうして使っても使わなくても劣化するのか」という点を考察します。

まず頭の中で「輪ゴム」を想像してください。

何も止めていない、ストレスをかけない状態で保管していれば特に変化しませんよね?
一方、輪ゴムを引っ張る形で何かを止めるのに使ったとしましょう。
その状態(輪ゴムが引っ張られて伸びている状態)で一定期間、放置しましょう。
すると輪ゴムは伸びきってゴムとしての収縮性や弾力性がなくなります

最悪の場合は、劣化してボロボロになる、又は切れるということもあるでしょう。

ストリングも輪ゴムと同じです。
張る前のストリングはテンションがかかっておらず、伸縮性や弾力性に富んだ状態です。

ストリングをラケットに張る際、1回ずつストリングマシンでテンションをかけていきます。
単位はポンドで言うことが一般的ですが、50ポンド=約22kgとなります。
※ポンドは重さの単位です!

つまり張り上げた瞬間から1本1本に約22kg程度の負荷がかかっているわけですね。
なので、テニスをするかしないかに関わらず、ずっと負荷がかかり続ける。
結果、「伸びる=伸縮性や弾力性が損なわれる」ため、性能が劣化する。

これが3か月を目安に張替えを推奨する理由ですね。
メーカーも製品開発で伸びづらい製品を開発はしています。
しかしやはり限界はあるようで、、、それが3か月。

ま、切れてさえいなければ一応はテニスできるんですけどね(-_-;)

削れる

もう一つ、ストリングの性能劣化があります。
それが「摩擦によって削れる」というもの。

これはテニスをすることで初めて起こる変化なので、使用しなければ発生しません

要は、、、ボールを打つ。すると打球時にストリングが動く(スナップバック)。
結果として、縦糸と横糸の接点部分がこすれ、摩耗する。

これが縦糸に溝ができたり、横糸が毛羽立つ理由です。
この摩擦によりストリング表面のコーティングが削れます。
そうなるとストリングは徐々に動かなくなり(噛み合ってしまい打感、飛びが悪くなる)、最終的に切れます。

これもストリングの性能劣化の要因の1つです。
バイトで来ている体育会テニス部の学生なんかは2~3日もあればストリングは切れています。
やはりハードヒットすることで摩耗する速度も速くなるからですね。

なんで高頻度で切れてしまう場合は前述した「伸びる」という変化は限りなく少ないです。
伸びる前に切れるんだから、、、当然ですね。

まとめ~切れてさえいなければテニスはできる。が…~

結局のところ、切れてさえいなければボールを打つことはできます。

ただ、前述の通り伸びきったストリングは弾力性もなく、打感、飛びともに悪くなってしまいます。
張り上げた瞬間から劣化は徐々に始まるため、中々性能劣化に気づくのは難しいです。

「ストリングを張り替えたら感覚が狂う」という方がいますが、それは「劣化した状態に慣れているから」こそ起こる事象ですね。

弾力のないストリングを使うことで手首や肘への負担も増えます。
特に寒い時期は影響が大きい。

好きなテニスを、ベストコンディションで続けるためにも3~4か月に1度はストリングの張替えを検討いただければと思います。

楽しく、無理なくテニスをしていきましょう!!



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