今回はバボラのナイロンガット、”アディクション(ADDIXION)”のインプレをお届けします。
※元々はAddictionと表記されていましたが表記が変更となりました。性能はそのままです。
構造:マルチフィラメント
ゲージ:1.25/1.30
カラー:ナチュラル
希望小売価格:2,400円(12m)/33,000円(200m)
※バボラオフィシャルHPより引用(2021年3月時点)
コスパ&弾きのよいあっさりした打球感が印象的なマルチガットです。
吸い付くような打球感を求める方にはお勧めしませんが、全体としては非常に使い勝手のよいガットです!
アディクションの特徴について
アディクションはマルチガットですが、柔らかい打球感というよりはあっさりとした打球感と弾きの良さがウリのガットだと思います。
細めの芯糸があり、その周囲を細い糸が囲んでいる構造をしています。
こちらがメーカーHPに掲載されているガットの断面図です。
同じバボラのマルチガットである”エクセル(Xcel)”と比較して、打感が硬く、飛び感が強くなる印象にあります。
硬いといってもマルチにしては弾きの良さが目立つというくらいであって、決して硬い印象を持つというような硬さではありません。
なお今回は昔使用していた95インチのboxフレームのラケットに50ポンドで張りました。
ラケットの性能が突出していないだけにガットのよさがわかるかなと思いこのようにしました。
総合的な印象
このガットに関する特徴のまとめです。
一言でいえば”打感柔らかめでよく弾くコスパの良いマルチガット”だと思います。
ジュニア選手や女性の方、そして男性でポリを使っているけど少ししんどさを覚えている人のハイブリッド用にお勧めしやすいガットだと思います。
耐久性の問題もあるので、ハードヒッターが縦横ともにアディクションというのはお勧めしづらいですね。
では少し細かく見ていきましょう!
ストロークの印象
ストロークで感じたのは、スパッと弾くガットという印象です。
※打感自体は柔らかめですが、くっつき感より弾き感が勝っている印象。
コンパクトにブロックするような打ち方をしても”しっかりと飛距離を出す”ことができました。
フラット系のショットでパワーを出しやすく、また、コントロールがしやすい印象ですね!
一方で、喰いつき感が少なかったこともあり回転系のショットは可もなく不可もなくでした。
もっとボールを捕えた感じのあるガットの方が持ち上げやすいと感じました。
特にスライスで滞空時間を稼ぐショットを狙う際は難しく感じました。
球離れが良い分、回転量が少なくなったというか軌道が上がってくれなかったという印象です。
※ラケットに乗せて最後にひと押し!!という時にボールが既に離れているイメージ。
向いているのはフラット系のショットを中心に展開するプレーヤーや、コンパクトに振るタイプのプレーヤーだと思います。
ボレーの印象
ポーチボレーやブロックボレーのように、コンパクトに面を作って当てた時でも威力が出せました。
ポリ系のガットにはない弾き感!この点は非常に優秀なガットだと思います。
一方、ローボレーには少し苦労しました。
もう少し捕えた感があるほうが個人的には好みです。
ストロークのスライスと同じ様に少し持ち上げるシーンで苦労しました。
思っているより弾道が低くなってしまい、ネットミスが多かったです。
もう少しテンションを下げて張るとまた印象が変わると思いますが、やはり捕えた感覚よりは弾く感覚が強いガットだと思います。
テンション維持性能
張りたてからの変化を先日紹介した”RacquetTune”というアプリで計測してみました。
張り上げは50ポンドで2/28。この時点でアプリでは51ポンドを記録。
そこから1週間で90分レッスンを2回(計180分)、そして練習で1時間の合計4時間使用。
1週間後のテンションは48.5ポンドとなりました。
同じ時期に張ったポリのガットが1週間で10%近く落ちていたので、比較でいえばかなり優秀かと思います。
そもそもポリは伸びやすいので比較するのもおかしいですが、、、
似た感じのガット
アディクションの競合になりそうなガット。。。
思いつくのは以下の商品でしょうか。
・XR3(テクニファイバー)
・エアロンスーパー(ヨネックス)
・エレメントLT(プリンス)
いずれもマルチでありながら弾く感覚が得られる(マルチの中では打感しっかり目)ガットかなと思います。
それぞれのインプレもまたの機会にあげていきたいと思います。
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